2025.12.05 療育コラム

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【TODAY古正寺】咀嚼についてのお話👄

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TODAYをご利用いただきありがとうございます!今月のテーマは『そしゃく』です。

「うちの子、食べるのが早い」「すぐ飲み込んじゃう」とお悩みの方も
いらっしゃるかもしれませんね。
食事の「咀嚼(そしゃく)」は、ただ食べ物を小さくするだけでなく、
お子さんの成長にとってたくさんの大切な役割を持っています。

① 栄養をしっかり吸収するため:よく噛むことで消化酵素が分泌され、
食べ物の消化・吸収がしやすくなります。
② 歯や顎を丈夫にするため:噛む動作は、丈夫な歯並びや顎の発達を促します。
③ 言葉の発達を助けるため:咀嚼に使う筋肉(口の周りや舌の筋肉)は、
発音に必要な筋肉と共通しています。しっかり噛めるようになることは、
はっきりとした言葉の発達の土台にもなります。
④ 脳の活性化のため:噛むリズム運動は脳に刺激を与え、集中力や記憶力の向上
にもつながると言われています。

「なぜ、うちの子はすぐ飲み込んじゃうんだろう?」
その理由はお子さんによって様々ですが、大きく分けて以下のような原因が
考えられます。

1. 食べ物の感覚(触感)への苦手さ
硬さ、ベタつき、ザラつき、パサつきなど、特定の舌触りの食べ物を嫌がり、
早く口の中から出してしまいたい、という気持ちから丸呑みになってしまうことが
あります。

2. 口腔機能の発達の遅れ
口の周りや舌の筋力が弱く、食べ物を奥歯まで運んだり、すりつぶしたりする動作が
苦手な場合があります。
食べ物を左右の奥歯でバランスよく噛む「交互咀嚼」がまだ確立されていないことも
あります。

3. 食事環境・習慣
「早く食べなさい」と急かされてしまうなど、食事時間が常にバタバタしていて、
ゆっくり噛む暇がない。
小さい頃からやわらかいもの中心の食事になっており、噛みごたえのある食べ物に
慣れていない。

お子さんが楽しく、自然と「カミカミ」できるように導くための工夫をご紹介します。

ステップ1:食具と姿勢のチェック 
どんなに頑張っても、体が安定していないと、食べることに集中できません。

椅子と足元:足がブラブラしないよう、足の裏がしっかり床(またはステップ
)についているか確認しましょう。不安定な姿勢は、食べることに力が入ってしまいます。

スプーンの選び方:口に合ったサイズで、食べ物を上手にすくいやすい、深すぎない
ものを選びましょう。スプーンを下唇に軽く当てて、自分で上手に取り込めるように
促します。

ステップ2:食べ物の「硬さ」と「大きさ」を見直す 
咀嚼の練習は、無理なく「食べやすい」と感じるものから始めましょう。

初期の練習:まずは「カミカミのサイン」が出やすい食べ物から。例えば、きゅうり
のスティック、りんごの皮なし、ゆでた人参など、ある程度の硬さがあり、お子さん
が自分で手で持って食べられるスティック状のものがおすすめです。

「あと一口」を意識する:今までよりもほんの少しだけ硬さや弾力のあるものを
混ぜてみましょう。「あと一口頑張って噛む」を目標にします。

食べ物のサイズを工夫: ハンバーグや野菜を小さくしすぎないようにしましょう。
小さすぎると丸呑みしやすくなります。奥歯でしっかり噛めるよう、
1cm角程度のキューブ状に切るのも良いでしょう。

ステップ3:食べる時の声かけとルール作り 
食事中の優しい声かけが、お子さんの意識を「噛むこと」に向けさせます。

カミカミの擬音語:「今、カミカミだよ」「もぐもぐゴックンだね」など、
楽しい擬音語で、噛む動作を教えてあげましょう。

噛む回数を数える:お子さんのペースに合わせて「あと3回カミカミしたらゴックン
してみようか?」と具体的な回数を伝え、一緒に数えてあげるのも効果的です。

「ごっくん」の合図:口の中に食べ物が残っているうちは、次の食べ物を
入れないように、親御さんがスプーンを持つ手を一度止めるなど、目に見えるルール
を作りましょう。

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